長年の論争 / by Alessandro Melini

少し前に著名なスティーヴ・マッカリーの身に降りかかったことがきっかけで、昔からある写真加工についての論争が再燃している。
あるイタリア人写真家が写真展で一枚の作品が加工されていることに気が付いたことから全ては始まった。あの写真家がまさか、ということで写真界に激震が走ったのだ。実は、この作品以外にも何枚も修正写真があったのだが。今のところ彼は、自分の作品の一部はリポルタージュというより芸術作品に近いと言うにとどまっている。
しかし、作品をより良く見せるためにどこまでいじっていいのだろうか?そもそも、修整することは正しいのだろうか?
加工写真についての議論は昔からある。写真には絶対手を加えるべきではないという人もいれば、カメラによって作られるJPEGファイルが実際にカメラによってすでに修整されたイメージなのだという人もいる。また、ある程度の修整はありという人もいる。でもどの程度の修整なら可能なのだろうか?
このテーマについて、ナショナル・ジオグラフィックのディレクターが、写真家達に修整する前のオリジナル写真を送るように提言した。「フォトショップを通してではなく、皆さんの眼で見た世界を我々は見たいのです。」彼は修整を許さないと言っているわけではなく、実際に見たシーンに近く、より現実に近づけるためのほどほどの修整を勧めているのだ。やっていけないのは、写っているものを消したり、逆にないものを加えたりすること。
もしこんな風ににイメージを加工したいなら、それをするのは自由だが、別の分野に至ってしまうだろう。
その場合、「写真」とは呼べなくなるが。